韓国
サスペンス/クライム/アクション
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2003年のデビュー作「地球を守れ!」がカルト的な人気を集めながら、その後は
2011年のオムニバス作品「カメリア」の中の一編を手がけるのみだった韓国の
異才チャン・ジュナン監督による10年ぶりとなる待望の長編第2作にして、
本国韓国で大ヒットを記録した衝撃のクライム・サスペンス。
5人の凶悪な犯罪者集団によって育てられた無垢な少年が辿る壮絶な運命を
スリリングに描く。
出演はタイトルロールのファイ役に、子役時代から人気を集め、15歳で出演
した本作で第34回青龍映画賞新人男優賞に輝くなどその演技が高く評価された
韓国映画期待の若手、ヨ・ジング。
ギャング団の冷徹なリーダー、ソクテ役に「チェイサー」「10人の泥棒たち」
のキム・ユンソク。
(allcinemaさんより抜粋)
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冷酷で残虐な男ソクテに率いられた5人組の犯罪者集団。
ファイはそんな“5人の父親”に愛情いっぱいに育てられた17歳の少年。
同時に、彼らからあらゆる犯罪のスキルを英才教育されてきた犯罪者の
スーパー・エリート。
やがてソクテは、手塩にかけたファイを実戦の現場へと連れ出すように
なるが…。
(allcinemaさんより抜粋)
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チラシなどから、これは見応えあるシリアスな韓国映画だろうと何となく
感じたのでシネマート心斎橋に観に行くことに。
これ凄く見応えあって面白かった。
韓国映画は結構面白くて笑えたりする作品が多いんだけど、コレは一切コミカル
なシーンはなく、シリアスで凄みのある重厚な一本だった。
個人的には『悪魔を見た』以来の衝撃度。
自分が殺害した相手が実の父親だと知った時の衝撃や、実の母親を救出しようと
病院に急行するもすでに殺害されていた時の落胆して崩れ落ちるた演技など
ファイの心情を演じきったヨ・ジングが素晴らしい。
それとファイを育てた5人の犯罪者パパたちもそれぞれ個性あってイイ。
リーダーのソクテ、インテリで外との交渉役のジンソン、銃器の扱いに長けた
ボムス、ナイフ使いで鍵開けに長けたドンボム、運転技術に長けたギテと
それぞれキャラが立ってて、ファイに対する愛情度も差があって観ていて
飽きない。
それにしてもファイの実の両親が可哀そうすぎる。
父親は青年期にソクテに刺されて片足を失い、好意を寄せていた女性をソクテに
強姦され、その後、息子であるファイを誘拐され、そして息子のファイの手に
よってその命を散らしてしまうという何とも救いのない人生で悲惨すぎる。
母親も夫が実の息子によって殺されるという事実を知ってしまった時の心情を
考えると何とも哀しい。
邦画だったら母親のピンチにファイが間に合って母親は死なずに済むんだろう
けど、そこは容赦なく死なせてしまうあたりが韓国映画らしい。
お薦め度:★★★★★(5/5)
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